こんにちは、かさまりです。
前編では、4歳半のハルが現地の子供たちしかいない幼稚園で楽しく通いながらもどうして自分は英語が話せないのか、ポツンと私に聞いて来た話を書きました。
今回は、その解決策としてどうすることにしたのか、まだ現在進行形ではありますが書こうと思います。
全3回 – 駐妻の憂鬱 英語アレルギーシリーズ
ニューヨークの幼稚園での英語教育事情
アメリカでは日本の年長さんに当たる年齢、つまり5歳からキンダーガーデンというところに基本的には通います。
(私立など、一部システムが違うところもありますが、公立を選択したら基本的にはそうなります。)
この5歳からのキンダー、もちろん全て英語です。
ですが、さすが移民の多いアメリカ、英語が母国語でない子供達も
たくさんいます。
そのような子供達のための補習授業システムがESL(ENLに来年度から呼び名が変わるそうです。)です。
ESLの略は”English Second Language” (ENLは、”English New Language”)。
現地の子供達の国語(英語ですね)の時間などに別の教室に集められて特別授業を行ってくれます。
キンダーガーデンに入るときに、レベル分けのテストがあり、そのテストの結果により、このESLにどれくらい通わなくてはならないのかが決まります。
ハルは9月からキンダーですので、テストはこれから。
5月の下旬にあるので、今からドキドキです。
このように、キンダーガーデンでは比較的手厚い補習を受けることができるのですが、幼稚園(プリスクール)では残念ながらESLシステムははありません。
ですので、現地校にいったとしても、子供達の英語適応能力によって、大きく差が出てしまうのです。
子供の性格によっては、特に何も違和感なく過ごすことができる子もいるでしょう。
実は私が小さいときにアメリカに来た時はそうでした。
母曰く、あまり何も感じないで、気づいたら英語の読み書きができる、
という感じだったようです。
私の友人も私と同じ時期にアメリカに来ているのですが、
同じく4歳半の女の子がいます。
その子は、幼稚園に行って他の子達に英語で話しかけられて
開口一番、こう言ったそうです。
「あんた、何言ってるの??」
もちろん日本語、3歳児です。
この女の子はすぐにルー大柴のようになり、
今ではペラペラと英語を話すそうです。
先日会いましたが、日本語と英語を上手に使い分けていました。(むしろ英語寄り?)
一方のハルはかなりの慎重派。自分で理解ができていないことを、
とりあえずやってみるということが結構苦手なタイプです。
言語は理解できた、というふうに思えるようになるまでかなり時間がかかりますよね。
というわけで、現在進行形で本人も苦労しています。
英語と日本語の幼稚園や塾
ニューヨークは幸運なことに、日本語の幼稚園も、そして公文や英語を教えてくれる塾、そして家庭教師など、選択肢が豊富です。
日本語の幼稚園は私の住むニューヨーク ウェストチェスター付近は、
- 子どものくに幼稚園
- さくら幼稚園
- グリニッジ国際学園
などがあります。どこも友人のお子さんが通っていますが、それぞれの良さがありますので、
ぜひ興味のある方はホームページで確認したり、実際に見学に行ってみてください。
私は主人と話した結果、ここまで英語が苦手なハルが一度でもこのようなところに足を踏み入れたら、二度と現地の幼稚園に行きたいと言わないだろう、ということで体験もしないことに決めました。
英語アレルギー、ハルへの決断
というわけで現地校(幼稚園、プリスクール)にいっているハル。
もちろん日本人は一人もいません。
最初は幼稚園で毎日6時間も英語に触れているんだからこれ以上はいいのではないか、そして日本語は日本に戻れば読み書きも勉強せざるを得ないんだし、いいのではないか、と思っていました。
でも周りのキンダーに行っている友人たちのお子さんの苦労話、
そしてたまにもらう1歳年上の子供達からのお手紙・・・ちゃんとひらがなが書けている!
だ、大丈夫かなハル・・・
と漠然としたモヤモヤがありました。
このままのほぼ放置の言語教育、いいのか!!
いや、ダメじゃない!?
超遅ればせながらこの4月、幼稚園卒業2ヶ月前にして思ったのです。
とにかくまずは英語。
幼稚園の友達と少しでもちゃんとコミュニケーションをして卒業させてあげたい。
そしてキンダーに行った時に少しでも戸惑いが少ないように。
ということで、私が門戸を叩いたのは
「セナ(Cena)」でした。
しっかりとした「塾」セナ(Cena)
このセナは、日本でも塾展開をしているenaの幼稚部です。
Enaも併設されていて、勉強に来ている小学校高学年、中学生、高校生もいます。
いわゆる、「塾」、と言った感じですが、幼稚部は広いお部屋とマットレスなどの運動道具、そして小さな机や椅子があります。
こちらに興味を持った1番の理由。。。
それは友人たちがお子さんを日本語のために通わせていて、
子供達がとても喜んで通っていること、そして宿題もたっぷり出て、
お家で楽しくそれをやっているということを聞いたからでした。
春休み、やることないなーどうしようーと思っていたところに、
春期講習がある、そしていっぱいになりつつある、と聞いて、
慌てて行ってみたところ、
「明日普通授業の体験します?」
と言ってもらえたので、ふたつ返事でOK。試してみることにしました。
英語を教えてくれる「ESL」、
そして日本語を教えてくれる、「ミディクラス」。
どちらも無料で体験して良いということでしたので、両方受けることにしました。
初めての塾、ハルの反応は?
さて、4歳半のハル、今まで一度も塾はおろか、習い事をしたこともほぼありません。(今までは、ママと一緒系のみ。)
出かける際に
「今日は、セナに行ってみるよ~」
と言うと、普通に車には乗ったものの、
いざ教室について離れようとした瞬間、号泣。
雰囲気に飲まれて、ママがそばにいないことが不安だったようです。
優しいセナの教室長がそばについてくれて、ESL、英語のクラス開始。
ドア越しに様子を見ることができたので、ハルに悟られないようにそっとみていました。
英語のクラスは現地の明るいお姉さんが先生、生徒は5人、全員日本人です。
カリキュラムとしては、
- 英語の挨拶
- 本を読みながらその日は色の勉強
- その日の文字の勉強
- 体を使いながら先生の指示に従う習い事
- 先生の質問に答える形での自己紹介
最初は不安そうに教室長のそばにちょこんと座っていたハルも、超優しくて明るい先生、
そしてみんな日本人だけど英語を話す、という環境に10分くらいで慣れて、そのうち教室長がそっと離れても気づかないくらい楽しんでいました。
ここがポイント。
「同じ日本人が習う、英語教室」
とにかくスピードが違うのです。そしてきちんと1つのセンテンスを言うまで待ってくれる。
ひとつひとつの文字と、言葉をゆっくりと丁寧に教えてくれる。
これは目から鱗体験!
現地校で決定的に足りなかった、ハルに必要な補習でした。
生まれた時から英語しか聞いていない人と、だいたい日本語の基礎部分ができてからアメリカに来たハル。
家でも英語が行き交う人と、家では100%日本語のハル。(一時期英語に切り替えようとしたのですが、ハルの激しい抵抗と戦うのに疲れてやめました・・・)
こうやって考えるとハルは現地校では追いつきようがなかったのです。
必要なのは、ゆっくり丁寧にセンテンスを教えてもらって、復唱できる環境。そしてそれができて褒めてもらえる雰囲気。英語ができた!という感覚でした。
ハルの気になる英語の成果は? 母感動
ハルは行った初日から、センテンスが話せるようになりました。
今までは単語だけだったのに。
簡単なセンテンス、
“My favorite food is icecream.”
はい、簡単なセンテンスです。
でも、このセンテンス、私は一生忘れないくらい感動しました。
この2年半、ずーーーっと悩んでましたから!
もちろん、入ることはすぐに決めました。
授業料は月に96ドル。安くはないですが、宿題もきちんとでて、
センテンスも話せるようになるなら、良い投資だと思います。
何より、ハルがとっても楽しそう!
一緒に通う子たちと同じレベルで英語が学べる。
自分が話せる英語が「全然ダメな英語」ではなくて、
「褒められる英語」という体験。
ちょっとずつ自信にもなっていると思います。
長くなって来たので、日本語教育については後編にてお伝えさせて頂きます。
駐妻の憂鬱 シリーズ一覧はこちらから。
First Jump、少しでも新たな1歩の役に立ちますように!
今回もお読みいただきどうもありがとうございました。